2025年4〜6月期 日本映画総まとめ
編集部 · 2026-10-07
2025年第2四半期の日本の劇場は、4〜5月はアニメーション『名探偵コナン』の劇場版最新作がけん引し、6月6日公開の『国宝』が初週末3位でスタートした後、3週目から7月中旬まで4週連続で週末動員ランキング1位となり、ロングランが始まった。『国宝』はその年の11月に日本の実写映画の歴代興行1位となった。ほかにミステリー『#真相をお話しします』、ホラー『ドールハウス』、新型コロナの実話を描いた『フロントライン』が興行収入15億円を超え、Netflix映画『新幹線大爆破』は非英語映画部門のグローバル2位と日本1位を記録した。興行収入は特記のない限り日本映画製作者連盟(映連)による2026年1月末時点の集計で、Netflixの順位と視聴数はNetflix公式の週間Top 10に基づく。
『国宝』── 日本の実写映画歴代興行1位
6月6日、東宝配給で公開された175分の映画。任侠の一家に生まれ、歌舞伎の名門に引き取られた喜久雄(吉沢亮)が、名門の御曹司・俊介(横浜流星)と競い合いながら、芸の頂点を目指して半世紀を歩む。吉田修一の小説が原作で、李相日が監督し、奥寺佐渡子が脚本を書いた。渡辺謙、高畑充希、寺島しのぶ、田中泯が共演した。製作費は12億円で、公開に先立ち5月18日にカンヌ国際映画祭の監督週間で初上映された。
11月24日に興行収入173億7,739万円で『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(173.5億円)を抜き、日本の実写映画の歴代興行1位となった。2026年1月末までに195.5億円で2025年の国内興行2位を記録し、2026年2月15日には日本の実写映画として初めて200億円を突破した(2026年6月時点で208.3億円)。第98回アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表としてショートリストに入り、日本映画として初めてメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされた。第49回日本アカデミー賞では最優秀作品賞をはじめ10部門で最優秀賞を受賞し、ブルーリボン賞作品賞とキネマ旬報ベスト・テン2位にも輝いた。
『新幹線大爆破』── 1975年の映画の続編、Netflixで配信
4月23日にNetflixで全世界配信された。新青森発東京行きの「はやぶさ60号」に「時速100kmを下回ると爆発する」爆弾が仕掛けられ、車掌の高市和也(草彅剛)が乗客を守ろうと奮闘する。佐藤純彌監督による1975年の東映映画『新幹線大爆破』の続編で、樋口真嗣が監督した。細田佳央太、のん、斎藤工、尾野真千子が共演した。
Netflixの非英語映画部門グローバルランキングで4月27日までの週と5月4日までの週に2位となり、5週にわたってランクインして、週間最高で視聴数1230万回、合計2970万回を記録した。日本ランキングでは4月27日までの週から5月18日までの週まで4週連続1位で、2025年だけで11週にわたり日本のTop 10入りした。
『#真相をお話しします』── ミュージシャンとアイドルが主演したミステリー
4月25日、東宝配給で公開。収録作「#拡散希望」で第74回日本推理作家協会賞短編部門を受賞した結城真一郎のミステリー短編集が原作で、豊島圭介が監督し、杉原憲明が脚本を書いた。Mrs. GREEN APPLEの大森元貴とtimeleszの菊池風磨が主演し、中条あやみ、岡山天音、伊藤英明が出演した。
興行収入21.2億円で、第2四半期に公開された日本の実写映画では『国宝』に次ぐ成績となった。
『ドールハウス』── 矢口史靖のオリジナルホラー
6月13日、東宝配給で公開。5歳の娘を亡くした主婦・佳恵(長澤まさみ)が骨董市で娘に似た人形を家に迎えて以来、家族に奇妙な出来事が起こる。矢口史靖が原案・脚本・監督を務めたオリジナル作品で、瀬戸康史、田中哲司、安田顕、風吹ジュンが出演した。
日本公開に先立つ2025年3月、第45回ポルト国際映画祭(ファンタスポルト)でグランプリを受賞し、日本では興行収入19.1億円を記録した。長澤まさみは第49回日本アカデミー賞で優秀主演女優賞を受賞した。
『フロントライン』── ダイヤモンド・プリンセス号の医療者たち
6月13日、ワーナー・ブラザース映画配給で公開。2020年2月に新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で、DMAT(災害派遣医療チーム)の医療者たちが対応にあたる姿を、実話をもとに描いたオリジナル映画。関根光才が監督し、増本淳が脚本を書き、小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介、森七菜が出演した。
興行収入17.1億円を記録し、キネマ旬報ベスト・テンの読者選出日本映画部門で2位に入った。藤本賞特別賞も受賞した。